認知症の約50%を占めるアルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症

ABOUTこの記事をかいた人

社会福祉士、介護支援専門員。認知症対応型通所介護で生活相談員をしており、副業で初任者研修講師をしています。福祉業界に携わり14年になります。地域の人々に正しく認知症を理解してもらう為、地域包括支援センター、高齢者見守りセンターのスタッフと協力して認知症サポーター養成講座の講師の活動も行っています。

アルツハイマー型認知症とは

認知症患者の約半数はアルツハイマー型認知症で認知症の代名詞になっています。

アルツハイマー型認知症は脳内に溜まった異常なタンパク質により神経細胞が破壊され、少しずつ広範囲に死んで脳が萎縮していきます。

イメージとしてはこんな感じです。

 

上の大脳のイラストの側頭葉記憶をつかだどる部分頭頂葉空間認識をつかさどる部分の変化が大きく、「もの忘れ」をしたり「道に迷う」ことが多くなります。

 

アルツハイマー型認知症は潜伏期間が長いのが特徴で、いつから始まったのかが不明確です。身体的には健康にあるにも関わらず、脳の細胞だけが失われていくので、深刻な物忘れや迷子になって初めて気づくこともすくなくありません。

 

この動画のアルツハイマー型認知症と診断された小林さんはご家族の方が「何かおかしい」と感じて、初期の段階で認知症と気がつくことができました。周りにいる人たちが「おかしい」と感じたら認知症の始まりの合図かもしれません。

 

アルツハイマー型認知症がたどる経過

初期(健忘期)の症状

●何度も同じことを言う

数分間の間隔で同じ話に戻るなど、周囲が病的に感じる記憶障害が始まる

 

●直前の事を忘れる

近時の出来事が失われ、事実がすっぽり抜け落ちてしまう

 

●もの盗られ妄想が出る

いつもと違う場所に大切なものをしまいこみ、その事を忘れて身近な人を疑う。

※もの盗られ妄想については無料で配布しているE-book「ゼロからわかるもの盗られ妄想の具体的対応」のほうに詳しく書いています。

 

●ありもしない作り話をする

もの忘れによる失敗をとりつくろうために、積極的に作り話をするようになる。

 

●趣味や日課への無関心

以前は趣味をもっていたことに関心がなくなり、毎日の日課を全然しなくなる。

 

●不安・うつ状態に陥る

本人は現実との摩擦を不安に感じ、うつ状態に陥ることが少なくありません。

 

中期(混乱期)の症状

●時間や場所がわからない

ここがどこで、今がいつかがわからなくなり、季節感も失われる。(見当識障害)

見当識は最初が時間、次が場所、最後に人物の順に加わりながら失われていくのが一般的です。

 

●言葉がうまく使えない

言われた言葉の意味がわからなくなり、本人からも意味のある言葉が出なくなる。

 

●徘徊や妄想が多くなる

目的も出て行き、外出すろと帰れなくなる。夜間に妄想が出現する。

 

●日常生活に介助が必要

食事がひとりでは食べれなくなり、入浴や着替えなども自分でできなくなる。

 

●家事の手順がわからない

買い物や料理などの段取りを要する行為ができなくなり、日常生活に失敗が目立つ。

 

●不潔行為や便いじりがある

失禁、便いじり、非衛生的な行為、社会的に不適切な脱抑制行動がでる。

 

後期(終末期)の症状

●家族の顔がわからない

一緒に暮らしていた配偶者や子どもなど、身近な人の顔や名前がわからなくなる。

 

●表情が乏しくなる

高度に知能が低下した結果、表情が失われ、腰がかかったように反応がなくなる。

 

●会話がまったくできない

言語によるコミュニケーション能力がほぼ失われ、相互の意思疎通が困難になる。

 

●尿や便の失禁が常態化

尿意や便意を訴えられなくなり、トイレ以外での放尿が始まり、失禁を繰り返す。

 

●寝たきりになる

歩行ができなくなり、体幹が傾斜して座位が保てず、必然的に寝たきりになる。

 

●食事への関心を失う

嚥下障害が出て誤嚥性肺炎の危険が高まるが、やがて介助されても食べなくなる。

 

初期(健忘記)の特徴は進行性の記憶障害、中期(混乱期)の特徴は行動・心理状況が強くでる時期、後期(終末期)は寝たきりに移行していきます。アルツハイマー型認知症は中期の身体機能は失われていないのに徘徊などの行動、心理症状が強く出る時期が大変だという人が少なくありません。

 

参考文献

もっと詳しくアルツハイマー型認知症を知りたい方はこちらの文献を参考にしてください。

より詳しい専門書にはない、読みやすさがあります。イラストも多数あり、症例に沿った説明も分かりやすいです。認知症の最初の本としておすすめです。

 


完全図解 新しい認知症ケア 医療編 (介護ライブラリー)

 

アライ レオ
アルツハイマー型認知症のどのような経過をたどるのか確認し、治療や介護の計画を立てるために理解しておきましょう。

 

フォロワーさんお薦めの本

朝日新聞の書評欄に載った作品です。主人公80歳のベテラン作家「幸田まり子」さんをとりまく、超高齢化社会の問題を面白く、切実に描かれています。家族問題や孤独死といったテーマもありますが、凛として前向きに生きていくまり子さんの姿を見て感動し、元気をもらうことができると思います。

 

まり子さんの生き方は、いずれ来る自分の未来に重ねて見てしまうので、続きを買わずにはいられなくなります(笑)

 

 


傘寿まり子

 

アルツハイマー型認知症



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