認知症のスペシャリスト 認知症ケア専門士とは

認知症ケア専門士

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社会福祉士、介護支援専門員。認知症対応型通所介護で生活相談員をしており、副業で初任者研修講師をしています。福祉業界に携わり14年になります。地域の人々に正しく認知症を理解してもらう為、地域包括支援センター、高齢者見守りセンターのスタッフと協力して認知症サポーター養成講座の講師の活動も行っています。

認知症について、より深い知識を身に付けたいと思い、第15回 認知症ケア専門士認定試験に挑戦することを決意しました。そこで、同じように認知症ケア専門士の資格取得を目指す人のために、わかりやすく詳細をまとめてみました。

 

認知症ケア専門士とは

認知症ケアの専門資格として、認知症ケア専門士という資格をご存知でしょうか?「認知症ケア専門士」とは、2005年に制定された一般社団法人日本認知症ケア学会が主催する民間資格です。

 

 

認知症ケアに対する優れた学識と高度な技術、および倫理観を備えた専門技術士を養成し、日本における認知症ケア技術の向上ならびに保険・福祉に貢献することを目的としています。

 

 

認知症ケア専門士は、認知症に対して一定レベルの見識と倫理観を持ち、適切な認知症介護を推進していく役割を持つ資格、いわば「認知症ケアのスペシャリスト」いえるでしょう。

 

「認知症のスペシャリスト」を目指す方、認知症について深く学びたいと思う方は資格取得をお勧めします。

 

認知症ケア専門士の資格を取る必要はあるの?

認知症ケア専門士を資格を取得すると

 

・認知症に関しての専門知識を得ることができる

・認知症患者に関わる仕事の責任者を任せてもらえる場合がある

・給料などの待遇が向上する可能性がある

・根拠のある知識をもとに認知症ケアが行える

・就職時に評価してもらえる


認知症はさまざまな原因があり、専門知識がなければどのように対応して良いのか悩む場面があります。認知症ケア専門士の専門知識を身につけることができるので、根拠を元に認知症ケアを行うことができます。



認知症専門病院などは認知症ケア専門士を配置しているところもあり、新人職員への指導などを行う責任者としての立場を任せているようです。結果として給料面などに反映される場合もあります。

 

認知症ケア専門士の受験資格は?

 

認知症ケア専門士の受験資格について、日本認知症ケア学会認定 認知症ケア専門士 公式サイトから引用すると、受験資格は次のとおりとなっています。

「認知症ケアに関連する施設、団体、機関等において2005年4月1日~2015年3月31日の期間に3年以上の認知症ケアの実務経験を有する者」

簡単に言えば「認知症ケアの現場経験が3年以上」と言えます。

 

極端に言えば「無資格で介護職として認知症ケアに3年以上経験」があれば、無資格の方でも認知症ケア専門士を受験することができ、無事に2次試験までを突破すれば、無資格からいきなり「認知症ケア専門士」の資格者となり、名乗ることが可能となるのです。

 

認知症ケア専門士認定試験の受験方法の流れ

受験の手引きを申し込む

認知症ケア専門士認定試験を受けるためには、まず「受験の手引き」を申込む必要があります。
「受験の手引き」は電話かFAX、インターネットから申込みができますが、お薦めはAmazonからの受験の手引きの購入です。

 

Amazon会員なら翌日には配送されます。私もAmazonから受験の手引きを購入しました。


第15回 認知症ケア専門士認定試験受験の手引

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料金は1部1,000円(税込)です。
手引きに記載の通り必要書類を揃えて送付し、受験料の払込みをして申込完了となります。

 

実務経験証明書を勤務先の事業所や介護施設より発行してもらう必要があり、受験の手引き内にある認知症ケア実務証明書を提出しなければいけません。

1次試験

第1次試験は筆記試験で、マークシート式の五者択一問題です。4つの分野から各50問ずつ、計200問が出題され、各分野70%以上の正答率で合格となります。

 

また、4分野すべてに合格することが第1次試験の合格ということになります。

出題分野 問題数
認知症ケアの基礎 50問
認知症ケアの実際1:総論 50問
認知症ケアの実際2:各論 50問
認知症ケアにおける社会資源 50問
合計 200問
( ※ 参考:日本認知症ケア学会認定 認知症ケア専門士公式サイトより )

認知症ケア専門士の第1次試験は、分野ごとに受験することが可能です。
各分野の合格有効期限は5年間なので、一度に4分野勉強するのは大変な方は、年数を分けて計画的に受験するのが良いでしょう。

 

2次試験

第2次試験は論述試験と面接試験に分かれており、具体的な試験内容は以下となります。

 

論 述:認定委員会より出題される事例問題に対する論述
※事前に設けられた提出期間内に、第2次試験受験申請書類と一緒に郵送する

 

面 接:6人1グループとなって、ディスカッションとスピーチ(約20分)

 

2次試験合格の5要件
第2次試験は、論述と面接の総合評価で以下5つの要件を満たした場合、合格となるようです。

・適切なアセスメントの視点を有しているか
・認知症を理解しているか
・適切な介護計画を立てられるか
・制度および社会資源を理解しているか
・認知症の人の倫理的課題を理解しているか

 

登録申請

認定試験に晴れて合格した場合、認知症ケア専門士として資格が交付・認定されるためには正式な手順に従って登録申請が必要です。また、登録申請料は15,000円となっています。

 

認知症ケア専門士認定試験の合格率

認知症ケア専門士認定試験の合格率についてまとめてみました。

第8回〜第13回 合格率
第8回 48.7%
第9回 49.3%
第10回 53.5%
第11回 59.8%
第12回 49.3%
第13回 56.5%

認知症ケア専門誌認定試験の合格率は約48%から60%となっています。私は合格率は高めだと感じました。

合格率が平均50%前後ということは、2人に1人は合格する計算です。

認知症ケア専門士は民間資格で難易度・専門性が高いですが、しっかりと勉強をすれば問題なく合格すると思います。

 

認知症ケア専門士の資格は更新が必要

認知症ケア専門士は、生涯学習の機会提供や認知症ケア従事者の技術向上を目的としているため、資格を維持するためには5年ごとの更新が必要です。


論文の投稿や発表、学会・講演などへ参加するごとに2〜8単位を取得でき、5年以内に30単位以上を取得することで更新が可能です。


万が一、更新申請を忘れてしまった場合は、認知症ケア専門士認定試験の受験からやり直しとなってしまうため注意が必要です!
認知症ケア専門士の資格更新費は10,000円になります。更新申請期間内に、更新費の振り込みと必要な申請書類を送付することで、更新が可能です。

 

認知症ケア専門士は資格取得してからも単位を取得するためにセミナーや学会に参加する必要がありお金がかかりますが、生涯、認知症について学ぶことができるので、私が資格取得を目指した理由の1つでもあります。

 

認知症ケア准専門士とは

2018年「認知症ケア准専門士」が制定されました。




受験資格が「認知症ケアの実務経験」がない者とされていますが、公式サイトを見ると「認知症ケアの実務経験が3年未満」の方が対象となっています。



認知症ケア専門士を受けたいけど、実務経験が足りない人や認知症に興味がある方、介護福祉士を資格を取る前に取得しても良いかもしれません。

 


出題範囲、合格ライン70%以上など試験概要は認知症ケア専門士とあまり変わらないのですが、2次試験はありません。認知症ケア准専門士を取得すれば、認知症ケア専門士の1次試験を免除されます。

 

認知症ケア専門士の資格取得を目指す人で、実務経験3年未満の方は取得しておいて損はないと思います。

 

認知症ケア准専門士の受験の手引きもAmazonから購入できます。


第2回 認知症ケア准専門士認定試験受験の手引

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認知症ケア専門士認定試験の勉強法

公式の「認知症ケア標準テキスト」で勉強するのが王道です。



認知症ケア専門士認定試験の第1次試験は「認知症ケア標準テキストに準じた内容」が出題範囲となっており、必ず勉強した内容が出題されるからです。

 

また、認知症ケア標準テキストには医療・看護・介護・福祉の内容がバランスよく網羅されているため、身につけられる知識が増え、試験勉強で学んだことをそのまま職場で活かすことできます。

 

しかし、認知症ケア標準テキストを買い揃えるとお金がかかるし、全範囲を読みながら勉強するのは膨大な時間がかかります。問題集を解きながら、間違った所を繰り返し解いていく勉強法が効率が良いでしょう。

 

お薦めの問題集


認知症ケア専門士認定試験には、過去問題集がありません。
また、実際の試験では、試験終了後に解答用紙とともに問題用紙も回収されてしまうため、なかなか過去の問題を探すことは困難です。

 

しかし、アステッキの「認知症ケア専門士受験必修過去問集」は過去の受験者の情報と認知症ケア専門士試験合格者がまとめ上げた対策ノートなどを参考にして作り上げていますので、重要なポイントを余すことなく解説してあります。

 

アステッキの「認知症ケア専門士受験必修過去問集」は再現性が高く、本試験に近い内容になっているので購入される方も多いと思います。

 

また、アステッキはアプリ付きの「認知症ケア専門士受験必修過去問集」も販売しています。

私はこのアプリ付きの問題集の存在を知らず、通常の問題集を購入してしまい非常に悔やんでいます。

 

800円しか違わないので、通勤時間などのすきま時間に学べることができるアプリ付きの問題集をお薦めします。


認知症ケア専門士再現過去問題集 【アプリ付き】2019年度版

 

より効率的に試験勉強をしたい方は認知症ケア専門士 eラーニング講座(専用テキスト付)も販売しています。

こちらはeラーニング講座のサンプル動画です。

値段は張りますが、認知症ケア標準テキストを全巻揃えるなら、eラーニング講座のほうがわかりやすく、記憶に残ると思います。


こうして色々と調べていると、本当に便利な時代になったと思う今日この頃です。

 

認知症ケア専門士取得後のキャリアアップ

認知症ケア専門士は、業務独占資格ではありませんので、持っていなければ認知症のケアができない業務はありません。

 

しかし、専門的な知識を取得していることで、認知症の方に対するサービスの考案であったり、業務の改善だったりと直接サービス向上に向けた取り組みを行うことは可能です。

 

介護や医療の業務を行う中でより認知症ケアの充実に尽力したいと考えている人に向いている資格でしょう。

 

グループホームや私が勤務している認知症対応型のデイサービスなど、認知症に特化したサービスはより専門性の高いサービスを提供するよう求められるようになりますので、今後はそういったサービスの求人が増えてくる可能性があります。

 

認知症の知識を勉強して深めて、グループホームなど認知症の方がいらっしゃる分野で働いている人、働きたいと考えている人には、認知症の一定の知識を持っていることをアピールすることができるのではないでしょうか。

 

認知症ケア専門士としての求人は少ないですが、「認知症ケア専門士と介護福祉士」を持っていると、認知症のご利用者様の対応に優れた人材と認めてもらえる可能性があります。

 

これまでの介護施設での実務経験を活かしつつ、自分のキャリアアップを図りたいと考えている方は、これからの転職活動の選択肢として認知症ケア専門士も注目してみてはいかがでしょうか。

 

以前に比べると介護士の処遇改善や福利厚生、働きやすい環境づくりに力を入れている会社が増えています。「介護求人ナビ」は最初に面倒な会員登録も不要なため、すぐに求人を検索することが可能なので、転職を考えている方は利用してみてはいかがでしょうか?

 

アライ レオ
これからの認知症ケアを支える専門資格として需要が高く注目されている認知症ケア専門士、現在認知症ケアに携わっている方はぜひキャリアアップと知識や技術の向上として資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

 

認知症ケア専門士



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