大きく2種類に分かれる認知症の症状

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社会福祉士、介護支援専門員。認知症対応型通所介護で生活相談員をしており、副業で初任者研修講師をしています。福祉業界に携わり14年になります。地域の人々に正しく認知症を理解してもらう為、地域包括支援センター、高齢者見守りセンターのスタッフと協力して認知症サポーター養成講座の講師の活動も行っています。

大きく2種類に分かれる認知症の症状

認知症の症状は中核症状行動・心理症状(BPSD)の2種類に分けられます。

 

中核症状

中核症状は脳の細胞が壊れることによって直接起こる症状です。

 

中核症状の種類

 記憶障害

脳は、目や耳などから入るたくさんの情報のうち、必要なものや関心があるものは一時的に蓄え、大事な情報は忘れないように長期保存するようにできています。しかし、脳の細胞が壊れ、その働きを失うと、覚えていない、すぐに忘れるといった記憶障害が起こります。

 

見当識障害

見当識とは、現在の年月や時刻、自分がどこにいるかなど、基本的な状況を把握することです。見当識障害は記憶障害と並んで早くから現れます。今がいつ、ここがどこかなど把握する力が失われるため、よく迷子になります。

 

理解・判断力障害

道筋を立てて考え、決めることができなくなります。考えがまとまらず、とっさの対応に対応できません。目に見えないメカニズムが理解できなくなり、自動販売機や銀行のATMなどの前ではまごまごしてしまいます。

 

実行機能障害

健康な人は頭の中で計画を立て、たとえ予想外のできごとが起きても、適切に対処することができます。認知症になると、ものごとの手順がわからなくなり、計画が立てられなくなります。

 

失認

知っているはずのものが認知できなくなります。たとえば、使い慣れた道具が意味不明なものになります。普段使っていたえんぴつを見ても何だかわからず、どうやって使えば良いのかわからない。

 

失行

服を着ることができない着衣失行、指示された動作がわからない観念運動失行などの高次機能障害が出ます。

 

失語

失語の種類は運動性失語(ブローカー失語)、感覚性失語(ウェルニッケ失語)の2種類に分けられます。

運動性失語・・・相手の言葉は理解できるが、言葉が出てこなく、文字が書けなくなる。

感覚性失語・・・言葉は流暢に話せるが、相手の言葉が理解できず、文字の意味もわからない。

 

アライ レオ
このほかにも、中核症状には性格変化があります。これらのうち2つ以上が認められた時、認知症と診断されます。

 

行動・心理症状(BPSD)

本人の性格や環境、人間関係などの要因が絡み合って、精神症状や日常生活における行動上の問題が起きる症状です。

 

行動・心理症状(BPSD)の種類

 徘徊

目的もなく出ていき、あちこち歩き回るうちに帰れなくなってしまう現象です。途中で道に迷ったり、行き先を忘れてしまったり、過去と現在が混同したりします。夕方や夜間に頻発することもあります。

 

暴力・暴言

介護者に対して暴力や暴言を吐きます。認知症が進むと、相手にわかるように説明することができなくなるため、不満な気持ちを暴言や暴力で表現することもあります。

 

食行動異常

食べものではないものを食べたり、過食や拒食が見られます。同じものをばかり食べたり、丸呑みしてむせ込むこともあります。飲み込みが悪くなって起こす嚥下障害にも注意が必要です。

 

失禁・不潔行為

トイレの場所がわからない、尿意や便意の自覚がないなどの理由で失禁が増えます。また、汚れた下着をしまい込んだり、排泄した便を床や壁に塗りつける行為が見られることもあります。

 

睡眠障害

昼夜の逆転してしまいます。昼間はウトウト眠ってしまい、夜間に活動的になります。慢性的な睡眠不足によって、妄想や幻覚が出やすく、夜間せん妄を引き出すこともあります。

 

介護抵抗

入浴や着替えなどをお手伝いしようとすると、激しく拒否をすることがあります。何ヶ月も入浴せず、同じ服ばかり着ている人もいます。多くの場合、介護者ではなく、介護されている自分自身に拒否をしているのです。

 

無為、無反応

昔、好きだった趣味に関心がなくなり、自分の世界に閉じこもってしまいます。活動性を取り戻すために、多くの人々との関わり合いを持つことが大切になります。

 

幻覚

そこにいない物が見えたり、人の声が聞こえたりします。ご飯に入っているゴマが虫に見えたり、小人が見える幻視が見られることもあります。否定せず、話を合わせることが大切です。

 

不安・焦燥

周囲が気づく前から、本人は何かがおかしいと気がついています。そのため、常に漠然とした不安にかられ、イライラして落ち着かなくなります。

 

抑うつ

意欲や気力が減退したように見えるようになります。表情に乏しく、人に会いたくない、部屋から出たくない、死にたいという「うつ病」に似た症状がでるようになります。

 

妄想

現実にはないことを、実際にあったかのように思い込みをします。財布を盗まれたという「もの盗られ妄想」、配偶者が浮気をしている「嫉妬妄想」、悪口を言っているという「被害妄想」などがあります。

 

アライ レオ
行動・心理症状(BPSD)適切なケアや環境調整、服薬などで治る可能性があります。

 




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